ストレスによる過食で太った話し

職場のストレスから過食症に!生活習慣を改めて痩せた話。

新たな職場

私は大学卒業後、とある大手の企業に就職しました。

たくさん勉強して良い大学に入り良い会社に就職する。努力するものは必ず報われる……。

親から刷り込まれたその価値観を信じて、私はここまで頑張ってきたという自信とプライドがありました。

実際にたぶん同級生よりはかなり好待遇だと思うし、私が希望していた通りの職種。このまま続けば安泰だなと軽く考えていました。

しかし世の中そう甘くもなく、簡単にはいきませんでした。

 

事の始まりは懇親会。

その時は一人一人自己紹介をする時間があって、私も例にならって行いました。

名前、出身大学、趣味、特技、これからの意気込み。特にそこまで特徴的なことはなくいたって普通。

でしたが、ここである人に目を付けられることになりました。

それはこれから上司になる予定のK。

出身校と趣味が一緒だったらしく、今思い返せば他の同期よりも多く質問されていたような気がします。

しかしその時私は、同期たちと差をつけるチャンス!とばかりに意気揚々と接していました。

これが後に私の人生を大きく変えてしまいました。

ハラスメント

入社してしばらくした後も、Kはちょくちょく私に話しかけてきました。

次第にプライベートまで聞かれるようになり嫌だなと思いながらも、「逆らったらクビになるかも。」という恐怖心から大人しくしていました。

しかしその対応が不味かったらしく、明らかに他との対応が変わったのが分かるほどでした。

その様子は他の社員にも目撃されていたようで、いつしかあらぬ噂が立ってしまいます。

さすがに私も変な誤解を招きたくはなかったので、少しそっけなく接するようになりました。

すると、Kの態度は一変!

「あの子に嫌われたー!」とか「あの子が誘ってきたー!」とか、まったくの嘘を平気で回りにバラまくようになったのです。

もちろん、このような問題を相談する場所はありますし、他の人に相談するべきだったと思います。

しかし、その頃の私は「目上の人に逆らうべきではない。相談するのは迷惑になるから……。」と、真面目に思っていました。

そして嫌なストレスを自分の中に溜めこんでしまい、Kに何か言われても「私が悪いのかもしれない。」と冷静な判断ができなくなっていました。

過食

そんな私がストレスを減らすためにしていたのが“食べること”でした。

嫌なことを忘れたいがために、毎日深夜まで大量に飲酒し暴飲暴食。

その時だけは普段感じない幸せを感じることができました。

しかし、食べた後に大きく後悔する日々。

体重計に乗ると明らかに増えているし、今まで着ていた服もどんどん入らなくなる……。

次第にお洒落したくても服のサイズが合わないからと、仕事以外で外に出る回数が減ってしまいました。

暴飲暴食した後に体重計に乗る度に、吐いたり下剤でなんとかしようと思っていましたが、最終的にその食欲は自分では止められないほどになってしまいました。

ストレスを減らすために

そんな私の姿を心配に思った家族は、私を心療内科に連れていきました。

結果は過食症とそれからくるうつ状態。

原因は会社でのストレスとはっきりわかっていたため、まずは休職してストレスを減らそうと医者に言われました。

その間に、食生活の見直し、体内時計を整えて適度な運動を行う指導を受けました。

お酒は徐々に減らすようにして夜の飲食は7時まで。

もしお腹がすいたりイライラしたら、炭酸水を飲んでガムを噛むようにしました。

私の場合飲酒がイライラを増やしていたようで、ゆっくり減らしていくうちに精神も落ち着いてきたのが分かりました。

そして一番効いたと思ったのが、体内時計の調整。

飲酒を減らしたおかげで朝スッキリ起きられることが多くなり、カーテンを開けて朝日を浴びると頭が冴えわたっていました。

それから私は朝起きたら、近所の堤防を歩くことを日課にしました。

朝はたくさんの人が歩いていて、私は動物が好きだったので、いつも会うお散歩中の犬たちとふれあうのをひそかな楽しみにしていました。

そうやって日頃の生活習慣を整えていくと、暴飲暴食も減っていき体重も前の数値まで戻っていきました。

 

復職後、私はしかるべき場所に相談に行き、ストレスの原因であった上司からハラスメントを受けることはなくなりました。

生活習慣も整ったことから、私は前よりも健康的な毎日を送っています。

小さな問題だと思っていたことが、ここまで自分の体を蝕むとは思っていませんでした。

これからは自分の内に溜めこみすぎる性格を改めて、心身の健康に気を遣おうと思いました。

 

kzuoiev著